生命保険金の受取人は配偶者よりも子供にした方が良い?




受取人が誰かで相続税が変わる?



このブログを読んで頂いている方の中には、生命保険に加入している方も多いと思います。

十数年前の僕が20代前半の頃には、会社に保険の外交員さんが営業に来て、保険に未加入の状態でガンや心筋梗塞で亡くなったり寝たきりになったりする事例の話をされて、不安を煽られた記憶があります。

その当時は、一般企業の会社員だったので、団体定期保険だけに加入していました。

団体定期保険とは、会社が、役員や従業員の遺族保障のために、会社契約で、役員や従業員が任意で入って保険料を支払う1年定期の保険のことです。

役員や従業員が死亡したり高度障害になったりした場合は、死亡保険金や高度障害保険金が支払われます。



余談はさておき、今回の話は相続税、生命保険金の受取人の話です。

生命保険の契約で、オーソドックスなパターンの一つに、

契約者:夫
被保険者:夫
受取人:妻

という契約があります。


契約者は契約する人(通常は保険料支払をする人)、
被保険者は保険をかけられている人、
受取人は保険金を受け取る人、
という感じですね。

上の例でいくと、
夫が亡くなったら、妻に保険金がおりますよ、という内容です。


この場合、相続税の世界では、妻が受け取った保険金は、「みなし相続財産」といって、相続税を計算する際には財産とみなされます。

また、保険金には非課税枠といって、保険金を受取っても一定の金額までは相続税がかかりませんという枠があります。

生命保険金の非課税枠=500万円×法定相続人の数

ただし、この非課税枠は相続人でないと適用はありません。


さて、この保険金ですが、受取人を妻にするか、子供にするか、はたまた孫にするかで相続税が変わってくるんです。



配偶者は相続税が軽くなる



上の例では、生命保険金の受取人が妻になっていましたが、相続税の世界では、亡くなった方の配偶者については、相続税が軽減される特例があります。

このブログを書いている2019年8月時点では、配偶者については1億6千万円までの財産の金額であれば、相続税が0円になります。
ちなみに、相続税が0円であっても、この特例を使うなら相続税の申告をしなければいけないのでご注意を。

既にお分かりの方もいると思いますが、配偶者については、この特例があるので、生命保険金の非課税枠を使わずに、他の相続人について生命保険金の非課税枠を使った方が相続税を抑えられます。

なので、子供を受取人にして、子供に生命保険金の非課税枠を使って相続税を抑えるイメージですね。


例えば次のような前提でいくと...


被相続人:夫
相続人:妻、長男、長女
財産:1億円(預貯金8,500万円、生命保険金1,500万円)
分け方:財産1億円を、妻が2分の1取得、長男・長女が4分の1ずつ取得


①保険金受取人が妻のケース

妻の相続財産:5,000万円(預貯金3,500万円、生命保険金1,500万円)
長男・長女の相続財産:2,500万円ずつ(預貯金2,500万円ずつ)
妻の相続税:0円
長男・長女の相続税:約120万円




②保険金受取人が長男・長女のケース

妻の相続財産:5,000万円(預貯金5,000万円)
長男・長女の相続財産:2,500万円ずつ(預貯金500万円ずつ、生命保険金750万円ずつ )
妻の相続税:0円
長男・長女の相続税:約80万円




①のケースと②のケースを比べると...

相続税の金額が約40万円も違います(;・∀・)

財産1億円を妻2分の1、長男長女4分の1で同じように分けて、受取人が配偶者か子供かの違いでこれだけの差が出るんです。



孫を受取人にすると相続税が高くなる?



最悪のパターンは、受取人を孫にしている場合。

受取人を孫にしている場合、通常のケースでは孫は相続人ではないため、保険金の非課税枠を使うことができません。

しかも、通常、孫の場合は「相続税の2割加算」といって、算出した相続税額に、2割増しの金額を加えて税金を払わなければいけません(;・∀・)

生命保険金の非課税枠なし、しかも2割増しの相続税となると負担は大きいですね。



気になる方は、保険証券で生命保険金の受取人が誰になっているかを確認してみると良いかもしれません。

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