節税で未払賞与を計上するときの注意点




決算賞与を出すと法人税は減る



会社の儲けがたくさん出た場合、法人税を払わなければいけません。

支払う法人税の金額が多いと、税金を少なくしたいと考えることもあります。

法人税を減らす方法の一つに、決算賞与を出すという方法があります。決算日までに決算賞与を出すことによって、会社の費用が増えて、儲けが少なくなって、税金が少なくなるという流れです。

支払う税金は少なくなりますが、手元に残るお金も少なくなるので、節税を考える際には、節税策を実施した後の手残りのキャッシュを考えないといけません。



例えば、売上100、費用30、ざっくり税率30%という前提だとすると...

①賞与を出さなかった場合

売上100
費用30
儲け70(100-30)
税金21(70×30%)
手元に残るお金49 (70-21)



②賞与20を出した場合

売上100
費用50
儲け50(100-50)
税金15(50×30%)
手元に残るお金35 (50-15)


賞与を出さなかった場合の税金は21、賞与を出した場合の税金は15で、税金は少なくなりました。

でも、会社の手元に残るお金は、賞与を出さなかった場合が49、賞与を出した場合が35で、賞与を出さなかった場合の方が手元のお金は多くなりました。

賞与を出すことによって、従業員のモチベーションアップで業績アップに繋がったり、従業員の定着化に繋がったりするので、賞与を出すことは必要な事だと思います。

僕が言いたい事は、賞与を出さないということではなくて、節税だけを考えて必要の無いお金を無駄遣いするのはやめた方が良いということです。

税金を減らすために必要の無いモノを買うとか。



未払の決算賞与を費用にするには?



この決算賞与ですが、決算日までに支払っていなかったとしても、要件を満たせば、その期の会社の費用にすることができます。

その要件をざっくり言うと...

①支給額を従業員ごとに、同時期に支給を受ける従業員に通知していること

②通知した金額を全ての従業員に対して、決算日の翌日から1ヶ月以内に支払っていること

③その事業年度に損金経理していること
※損金は費用とほぼ同一の意味で、損金経理は費用として計上しますという意味です。



簡単にまとめると、決算日までに従業員に通知して、1ヶ月以内に賞与を支給して、費用で経理処理して、っていう感じですね。


賞与規定に気をつけましょう!



要件を満たせば、未払でも費用にできる決算賞与ですが、退職者がいる場合は注意が必要です。


なぜかというと、上で書いた要件①従業員に通知という要件なんですが、支給日に在職する従業員のみに賞与を支給するとしている場合は、この通知という要件を満たさないんです(;・∀・)

通常、賞与の支給日に既に退職している従業員に対して、賞与を支払う会社は少ないと思います。

会社の賞与規定に「支給日に在籍しない社員には支給しない」という文言が記載されていて、決算日までに従業員が退職したら、その退職者に対しては賞与が支払われず、未払計上した賞与が費用として認められません。

これを防ごうとするなら、賞与規定に、「決算賞与についてはこの限りでない」等の文言をつけておく方が良いですね。

未払賞与は税務調査でもチェックされるポイントの一つなので、決算日までに支給してしまう方が無難かもしれません。

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