消費税の届出書の出し忘れに気をつけましょう

2年前の売上1,000万円超なら消費税納める必要あり

私が担当している個人事業主のお客様で、来年の平成31年から消費税を納めなければならないお客様がいます。2年前の売上が1,000万円を超えると、その年から消費税を納める義務があります。その他にも消費税を納める義務が発生するケースはありますが、今回は省略します。

このお客様は、平成29年の売上が1,000万円を超えていたため、平成31年から消費税を納めなければなりません。図にするとこんな感じです。

平成30年に消費税を納めるかどうかは2年前の平成28年の売上で判定します。平成28年の売上は900万なので、平成30年は消費税を納める必要はありません。

同じように、平成31年に消費税を納めるかどうかを確認します。2年前の平成29年の売上は1,200万なので、平成31年は消費税を納める必要があります。

簡易課税制度選択届出書を忘れずに

来年の平成31年から消費税を納める人になった場合、注意するポイントがあります。

それは、消費税の計算方法には原則と特例があって、特例で計算する場合は事前に届出書を税務署に出さなければいけません。この特例で計算する方法の事を簡易課税制度といいます。字のとおり、簡単な計算方法で良いですよということです。

一概には言えませんが、人件費の多い業種、インターネットやWEB関連、不動産業などの場合は簡易課税を選択した方消費税の納税額を抑えられる傾向にあります。

この簡易課税制度選択届出書ですが、計算しようとする年の前年末までに出さなければいけません。平成31年から計算しようとする場合は、平成30年中に提出するということですね。

個人事業主の場合は前年の年末までですが、法人の場合は前期の決算日までに提出します。

1度選択すると2年間はやめられない

簡易課税制度選択届出書は1度提出すると、2年間は必ず簡易課税で計算しなければなりません。デメリットとしては、もし多額の設備投資をする場合に簡易課税制度を選択していると、設備投資にかかった消費税の還付を受けようと思っても、簡易課税制度が強制適用であるため消費税の還付を受けることができません。もし、多額の設備投資の予定があるなら慎重に検討しましょう。

また、簡易課税制度選択届出書は1度提出すると、やめるには簡易課税制度選択不適用届出書という、やめるための届出書を出さないと、効力は残ったままになります。

売上5,000万円超なら原則計算になる

たとえ簡易課税選択届出書を提出していても、2年前の売上が5,000万円を超えたら、その年の消費税の計算は、原則方法での計算になります。

以前知人の勤めていた税理士事務所では、数十年前に事務所の所長が簡易課税選択届出書を出して簡易課税で計算して、その後5,000万円超の売上となり原則計算をしていました。ところが数年前の売上が5,000万円以下となり、本来は簡易課税で計算することを見落とし、原則で計算してしまい、後日の税務調査で指摘され追徴税額をとられたそうです。この法人の場合は、原則計算の方が有利だったようです。数十年前に所長が出した届出書の提出履歴が管理できていなかったそうです。これは完全に税理士事務所のミスで、届出書の履歴管理はしっかりと管理しておくべきです。

まとめ

  • 個人事業主で消費税納める人になりそうなら、簡易課税制度を検討する
  • 簡易課税を選択するならその前年までに届出書を忘れずに出す
  • 多額の設備投資予定なら消費税還付のことも考える
  • 簡易課税を選択したら2年間はやめられないし、やめるときは不適用届出書を出す
  • 届出書の管理はしっかりおこなう

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