相続税申告には手許現金の有無を確認しましょう

死亡直前の引出しに注意

被相続人が亡くなる直前の2週間や1ヶ月間などに、当面の生活費や葬儀代などに備えて50万円、100万円単位のお金を銀行から引出しするケースが多くあります。

この亡くなる直前のお金の引出しについては、相続税の申告をする際には少し注意が必要になります。

例えば、こんなケース。

10月1日   50万円引出 預金残高2,500万円

10月3日   50万円引出 預金残高2,450万円

10月4日   50万円引出 預金残高2,400万円

10月5日   50万円引出 預金残高2,350万円

10月31日 死亡     預金残高2,350万円

11月5日    100万円引出  預金残高2,250万円

このケースでは、死亡直前の1ヶ月間で50万円を複数回引出しています。相続税申告の財産としては、死亡日の預金残高2,350万円、手許現金200万円を計上します。

理由は、死亡日の預金残高は2,350万円だけど、その前に50万円を4回引出していて、50万円×4回=200万円のお金が死亡日に被相続人の手許現金としてあったでしょということです。

税務署では預金の入出金履歴の照会をかけて調査ができるので、多額の引出しについては必ずチェックをされます。ましてや、死亡日近くの入出金については、なおさら目を光らせています。

被相続人の生活費や医療費、税金などにすでに使われていたり、夫婦や親、兄弟などの生活費や教育費、医療費などで必要な範囲内で使われていれば問題ありません。

相続人の引出しも注意

被相続人が亡くなって銀行が死亡の事実を把握すると預金口座が凍結されて引出すことができなくなります。このとき、相続人が、葬式費用や入院費用の支払いのために現金を引出しておくケースもよくみられます。

この場合、生前に引出された現金が死亡日に手許にあるかどうかはっきりしなくても、他に使われた形跡が無ければ、手許現金として相続財産と認定されるので財産の計上が必要です。

ちなみに、預金口座の凍結ですが、銀行が死亡の事実を知ってはじめて凍結されます。こちらから死亡の連絡をするとすぐに凍結されますのでご注意を。

また、相続放棄をする場合は、被相続人の財産を勝手に使うと放棄自体ができなくなる可能性があるので、被相続人の財産の無断使用についても気をつけましょう。

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